キーボード配列の理由
キーボードの配列を初めて見たとき,誰もが疑問に思うだろう.
「なんでこんなに意味分からん配列になっているんだろう.」と
私が聞いたことあるのは,タイプライター時代に、打つ速度を落としてアームの衝突を防ぐためという説である.
頻繁に使われるキーの位置を離すことにより,キー同士の干渉を防ぐというものである.
しかし,QWERTY配列のキーボードを見ると,使用頻度の高いキーが意外と近くにあるように思える.
ここに書く前に一応調べておこうとおもった.
調べた.
京都大学の安岡孝一氏と安岡素子氏による論文によると、初期のタイプライターのテスターとして活躍したのは、電報のオペレーターであり、彼らのニーズに合うようにできたのが、QWERTYという不思議な配列だということです。Zを表す符号は、SEを表す符号と混同しやすく、特にそれが単語の始めだったりすると余計に判別しにくいのだそうです。そこでSはZやEの近くにある必要がありました。当然の事ですが、モールス信号の受け手は送り手と同じスピードでタイプライターを打つ必要があるわけですから、キーボードの配列は非常に重要だったと考えられます。キーボードがあって、それに人間が合わせるようになったのではなく、人間のニーズに合わせてキーボードが発展したのです。
from:GIZMODO
なるほど,実際にはキーボードが壊れないように人間が合わせたのではなく,人間のニーズに合わせるためキーボードがこの形になったのである.
もともと電報のオペレーターに最適化された配列だったのなら,現代版の新たなキーボード配列を作ればよいのではないかと思う人もいるだろう.
もう既に存在しているのだ.
それがDvorak配列だ.
しかし,この配列が耳慣れないことが示しているように,実際の普及率はとても低い.
確かに,もうQWERTY配列で慣れてしまっている人がまた新たな配列で覚えなおすのはとてもめんどくさいし,
QWERTY配列にも慣れていない人でも,
わざわざマイナーな配列から覚える人はいないだろう.
だから新たな配列が流行ることはなさそうだ.